上映後2人の幼い少年がロビーに駆け出しシャドーボクシングに興じる。少年たちの気持ちはよく分かる。私も彼らと同じ年頃であれば、先ほどまでスクリーン上で繰り広げられていた漢たちの姿に魅せられてボクサーになりきり空に拳を突き刺しただろう。
だが私にはそれができなかった。大人だからという理由ではない。彼らとは違う映画の読後感を得たからだ。そして、その少年たちに1つだけ質問をしたかった。
「誰をイメージしてシャドーボクシングをしたのか?矢吹か?それとも。。。」
上映後2人の幼い少年がロビーに駆け出しシャドーボクシングに興じる。少年たちの気持ちはよく分かる。私も彼らと同じ年頃であれば、先ほどまでスクリーン上で繰り広げられていた漢たちの姿に魅せられてボクサーになりきり空に拳を突き刺しただろう。
だが私にはそれができなかった。大人だからという理由ではない。彼らとは違う映画の読後感を得たからだ。そして、その少年たちに1つだけ質問をしたかった。
「誰をイメージしてシャドーボクシングをしたのか?矢吹か?それとも。。。」
子供なら誰もが宇宙パイロットにあこがれるというが、かつて私は一度も宇宙パイロットにあこがれたことはなかった。宇宙パイロットになることは最初から無理だと決めつけていたし、パイロットになるための想像を超える努力をしたところで得られるものは「宇宙に行ける」だけのことだと考えるならば、それは割に合わないと残念な考えをしていた。
「庵野さんに実写でこれ作らせて上げたいな」と「エヴァンゲリオン新劇場版・破」を観て、そのことを強く考えるようになった。
「ゾディアック」に続くデヴィット・フィンチャー最新作。
前情報なしで観に行ってしまったこともあって、正直よくわからなかった。
ただ、次々に訪れる死と、ディジーを通じて描かれる人生の曲線(若さと老い)と、彼らを通して描かれる思い出たちは、自らの人生を振り返るような錯覚を覚えさせられた。
何ていうか「ああ、人生ってこんな感じだったよな。」というか。
レバノン戦争で戦争の記憶をなくした元兵士の主人公が、自分が記憶をなくした理由を求めてかつての仲間を次々と訪ねるドキュメンタリー映画。ただし物語はアニメーションで描かれていく。
アカデミー賞の外国語映画賞の最有力候補作とも言われ、日本での公開も無事シネスイッチ銀座で決まった。作品の詳細は町山智弘氏出演のTBSラジオ「ストリーム/コラムの花道」のポッドキャストをどうぞ。
「WALL・E」を観に行ったらエンドロールでピーター・ガブリエルの新曲が流れて、「ピーター・ガブリエルが新曲を出した!」ことに感動して泣いてしまった。
この映画でピーター・ガブリエルに曲を頼むピクサーの姿勢がとても素敵だ。サビの音の開放感が何とも言えない曲。
雑誌「Cut」の購読をやめてから映画に関する情報がきちんと入らなくなって、この作品も完全にスルーしていたのだけれど、映画館の目の前を通ってこの作品が上映されていることを知って、予告編上映中に劇場に駆け込んで見た映画。
これは単なるアクション映画でもましてやブロックバスター映画でもなく人間の本質を永遠に問い掛ける名作である。
クリスチャン・ベイル主演、クリストファー・ノーラン監督・脚本のバットマンシリーズ「バットマンビギンズ」に続く第2作「The Dark Knight」。
前作は「『メメント』のクリストファー・ノーランの撮ったバットマン」ということで、「単に暗いだけでしょ」と、たいして期待せずに観に行って、徹底した世界観の構築と質実剛健なアクションシーン(とほんの少しの渡辺謙)に見事にやられてハマっただけに、ものすごく期待してスクリーンと相対したのだが、期待は裏切られることなく、(スパイダーマン3のように)自分に面白いと思い込ませる必要もなく心底堪能できた。
本作では、映画史に残る演技で「ジョーカー」役を演じた故ヒース・レジャーの演技がなんといっても見所なのだが、その「完全なる無秩序」であるジョーカーはモラル・ハザード化した現代社会をデフォルメ化したものであり、また、各自の胸の内に潜む「ジョーカー」とどう真っ向から立ち向かうのか、妥協・打算でも逃避でも屈服でもなくどう相対するのかがこの作品の最大のテーマである。
善と悪なんて都合のいい解釈ではなく、誰もが心の中に抱える「ジョーカー」といかに向き合うのか・・・。このテーマを「バットマン」という素材を通して観る側に投げかけるクリストファー・ノーランは天才だ。
それにしても何という大人な映画だこと。そしてマイケル・ケインが効いている。
「そこまで気をつかう必要ないのに」と思うほど原作対するオマージュを感じる映画「スピードレーサー」の主題歌のミュージックビデオ。
サビでちゃんと「マッハ・ゴー・ゴー」と言ってるし。日本語でラップするし。
「いやあ千葉真一すげえ」とか思って見ていたので、役者引退はものすごく納得。板垣の最後のシーンはNHKの枠をはるかに超えていました。見逃してしまった方は土曜の再放送を絶対チェックです。
それにしてもガクトですよ。これまで内野陽聖と市川亀治郎と千葉真一(と仲代達矢)が「これぞ大河!」な世界を繰り広げてくれて完璧だったのに、ガクトが出てきた瞬間にストーリーを覆っていた緊張感が全て崩れてしまいましたよ。あまりにレベルが違いすぎる。今からでも代役立てられないかな。北村一輝とか。