ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

「庵野さんに実写でこれ作らせて上げたいな」と「エヴァンゲリオン新劇場版・破」を観て、そのことを強く考えるようになった。

感想としては「おもしろい!そしてカッコイイ!以上!」という感じで、エヴァの飛ぶ・跳ねる・走る・叫ぶのどの動き1つ取っても素晴らしいし何よりカッコよくて気品さえ感じるカットがある。
特に赤い弐号機はウルトラマンにしか見えない瞬間があるけど、庵野監督を中心とした作り手たちのウルトラマンをはじめとする特撮文化への多大なる敬愛をひしひしと感じた。(ていうか使途のデザインのほとんどは、あさりよしとお氏ということを初めて知った。)

エヴァだけでなく、砲台が開く瞬間、発砲の瞬間など兵器の描き方1つ取っても妥協がなく最も効果的な形で絵がまとめられていることを考えると本当に感動する。これは世界を見ても彼らのオリジナルだし、重要文化財に指定したって良いと本気で思う。
さらに兵器だけでなく短なる車両や電車や渋滞をしている自家用車1つとってもそのメカメカしさ?は、日本人が特撮やロボットアニメを1つの民芸品として長年培ってきた成果として現れている、そこまで言い切れることができるのではないだろうか。

ということで、メカとエヴァのアクションしか覚えていないのでストーリーについてはまるで記憶にないのだけれど(笑)、10年経ってオリジナルからストーリーが変更されているポイントを見ると、作品の持つベクトルが内側に篭るのではなく、(実際にもがき苦しみながら)外に向けて意識が放たれるというか他者に自我を突き刺す形に変化しているのがおもしろい。
なんだか庵野監督が10年前に自らが作り出したものに対して責任を取っているようにも見えて、うれしいというか「ぽかぽかする」のだ。

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