戦力が嚙み合いスタートダッシュに成功したジェフ千葉。昇格争いの直接のライバルとなるセレッソ大阪との大一番は、後半だけで8つのゴールが、しかもいずれもワールドクラスのプレーから生まれた記憶に残る一戦となった。しかしJ2は何とも不思議なリーグ。。。
ミッドウィークの試合ということもあって、前半はガチガチな展開。互いにチャンスも少なく、楽しみにしていたフォルランは時間が経つにつれ歩く時間が長く&サイドに張って漂うようになり、ジェフ側もネイツがつまらないボールロストを繰り返す、ちょっと残念な展開が続いていた。
後半、ネイツの立て続けの2ゴールで勝利が見えた。特に2点目の相手選手の間を抜け、巻く形できれいにゴールに吸い込まれたゴールは、近年のジェフにはないワールドクラスのゴールはそれを確信させたはずだった。
フォルラン、カカウの歯車も嚙み合わず、前半の固い試合展開でどう試合をクローズさせるのか?という考えが頭を過るタイミングで、右サイドの金井が負傷退場となり田中佑昌と交代。右サイドのボール交換がぎこちなくなり嫌な雰囲気が漂っていた矢先に、フォルランのワールドクラスを証明する一撃が決まった。
大岩に対していやな体の入れ方をしているな、とおもった次の瞬間シュートを右端に突き刺した。大岩としては次のタイミングで体を寄せる想定だったと思うのだが、これは決めた方を褒めるしかない。さすが2010年南ア大会得点王である。
そして、バランスの悪くなったジェフの右サイドをセレッソが責め立て10分間に3失点。一瞬でジェフは手にしていた勝ち点3を失った。
降格前後のこの5~6年、今までのジェフであれば下を向いてこのまま敗者になっていただろう。だが、去年までと違うジェフは、ここからパウリーニョの目の覚めるレーザービームの様なシュートを相手ゴールに文字通り突き刺し、そして勢いに乗ってオナイウの逆転弾をセレッソゴールに突き刺した。
ゲームは結果的に、その後高木のボールロスト(線審は旗を上げていたのでオフサイドの疑惑もあったが)で引き分けに終わったが、この日今季のジェフがこれまでのシーズンとは違うことを示してくれたことが何よりうれしかった。いつもであれば下を向いてしまう場面で、前を向いてチームを引っ張り、結果出したパウリーニョの存在が大きかったのかもしれない。
開幕スタートダッシュも一時のぬか喜びに終わることが通例であったここ数年、一番体の小さな井出遥也まで体を張り、ガス欠など毛頭考えず最後まで走りぬくそのスタイル、これならば夏場の失速は心配の必要がないかもしれない。
しかしこの試合、J2の舞台にはなんとも勿体ない欧州規格の一戦だった。
前半0-0だったのに、後半4-4になった馬鹿試合があって、片方のチームには元日本代表、元ウルグアイ代表、元ドイツ代表、現役日本代表がいて、もう片方には元日本代表と現役スロベニア代表がいたらしい。しかも2部リーグの試合だってさ。 #エイプリルゴール
— tkq (@tkq12) 2015, 4月 1