【J1:第7節】名古屋 vs 千葉

4月19日(土) 2008 J1リーグ戦 第7節
名古屋 3 – 2 千葉 (13:03/瑞穂陸/12,214人)
得点者:10′ ヨンセン(名古屋)、12′ 巻誠一郎(千葉)、22′ 伊藤淳嗣(千葉)、67′ ヨンセン(名古屋)、78′ 杉本恵太(名古屋)

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93分間闘えなければ意味がない。

結果にも表れているように、前半は素晴らしいでき。サイドの縦の連携、青木と青木、谷澤と坂本、そしてそこに伊藤、フルゴビッチが有機的に絡むことで守備も攻撃も非常に機能していた。特に相手の攻撃の芽を摘んでいたのは、青木孝太と谷澤が名古屋のサイドバックを徹底して押さえていたから。前半の青木良太の出来は素晴らしく、両サイドの前後を違和感なく動き回りリズムを作り出していた。「90分持つかな」というのは心配だったが。

後半に入って10分経とうか経たまいかというタイミングで、前半機能していた谷澤の運動量が極端に落ち、相手に自由にボールを回されるようになる。ここで、谷澤に代えて池田を入れて、坂本と池田の位置関係を変える采配を見せるのかと期待していたのだが、馬場が呼ばれ、同点に追いつかれ逆転されてから馬場と苔口を同時に投入する采配上の手際の悪さが残念だった。

さらに、後半、明らかに最終ラインや中村直志からのロングボールからいいように攻められているのだから、その相手のボールの出しどころを潰せる交代選手をピッチに送り出せなかったのが非常に残念。

1つひとつ良くはなっているが、各メディアで言われているように、90分間闘えないチームコンディションは相当残念。ぶっ倒れるまで走っていたあの頃を知っているだけに。

【J1:第6節】 千葉 vs 大宮

4月12日(土) 2008 J1リーグ戦 第6節
千葉 2 – 4 大宮 (16:03/フクアリ/11,091人)
得点者:21′ デニスマルケス(大宮)、31′ デニスマルケス(大宮)、73′ 坂本將貴(千葉)、86′ 新居辰基(千葉)、88′ 片岡洋介(大宮)、89′ ペドロジュニオール(大宮)

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試合後の監督のコメントが全てを物語っている。もうメディア不要な見事な分析。

今は本当に苦しい時期だが、監督や自分たちが目指しているサッカーを諦めず、いや放棄せず、とにかく1つひとつ積み重ねていくしかない。

ただし、アタマを使って賢くしたたかに、かつ危険なプレーをもっと心掛けて欲しい。そして、最後まで走ることは忘れてはならない。今日の大宮の冨田や内田のプレイから学ぶことも多かったと思う。

気持ちを切り替えて上を向いて、前に歩みを進めるしかない。いつかきっと「あんな頃もあった」と言える日がきっと来るはず。

【J1:第4節】 千葉 vs 神戸

4月2日(水) 2008 J1リーグ戦 第4節
千葉 1 – 1 神戸 (19:03/フクアリ/8,694人)
得点者:3′ 斎藤大輔(千葉)、88′ 鈴木規郎(神戸)

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何年ぶりだろう。勝ち点2を逃したというくやしい気分になるのは。

あと3分耐えれば、リーグ戦今期初勝利を手にすることが出来たと思う。少なくとも工藤にはあのチャンスを決めてもらいたかったし、前半のレイナウドもまたしかりである。交代策については、3人目の交代枠として坂本を入れ逃げ切りに入ったが、相手を抑えることができず結果を残せなったことがくやまれる。谷澤はすぐに息をきらし、顔を紅潮させて肩で息をしている。選手たちは相手の足元にパスを出し、カウンターのスピードを半減させている。相手に押し込まれると、ラインはズルズルと下がっていく。レイナウドは全く怖くなく、最大のチャンスを外した。ボスナーは最終ラインから引き出され、その隙に相手にクロスを入れられるようになった。登場したころのインパクトは徐々に薄れつつある。

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でも、全く気にしていない。このチームは、誰ひとりとして己のエゴに囚われたプレイはしていない。組織的に、チームのためにピッチ上を走っている。フルゴビッチはまるで巻のようにディフェンスをする。これってすごいことだと思っている。

選手と監督とクラブとサポーターが辛抱強く堪えれば、来年は非常にたのしみなサッカーを見ることができる気がしてならない。

【J1:第3節】 川崎F vs 千葉

3月30日(日) 2008 J1リーグ戦 第3節
川崎F 2 – 0 千葉 (15:05/等々力/17,658人)
得点者:2′ 鄭大世(川崎F)、44′ 久木野聡(川崎F)

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試合後のクゼ監督のコメント、

「このあと、マッチコミッショナーと話をしたいと思う。今日の審判についてではなく、今後の日本サッカー界のことについて話をしたい。

日本のサッカーは世界と比べて、本当にファウルのない、きれいなサッカーというイメージがある中、イエローカード、レッドカードを出しすぎていると思う。ドイツでもほかの国でもいろいろな国で指揮をとってきたが、日本ほどきれいなサッカーをする国はないにも関わらず、イエローカード、レッドカードが出しすぎているように感じる。

Jリーグ全体の目標として、イレブンミリオンというのを掲げている中、どうやってイレブンミリオンを達成できるか、どういった形でファンを呼ぼうかと考えているのに、審判のせいで、こういった形で壊されてしまうのは、日本サッカーの未来が明るくないと感じてしまう。前回の試合も後半は10人で戦ったし、今回の試合も60分近くを10人で戦った。

こういた試合をファンが見て楽しいか。ファウルでもないのに、ファウルを出されたり、イエローカードでもないのにイエローカードを出されたり、雨が降ってすべるということを前提に考えたら、あれはファウルではないと私は思っている。審判が好き放題にイエローカードを出すような試合は見ていても楽しくない。日本にとってよくないことだと思う。」

自分たちが言いたいことをクゼ監督が代弁してくれた。すくなくとも等々力にはもう行かないかもしれない。自宅から最も近いスタジアムなのだが。

何を語ろうにも審判のおかげで前提が狂いすぎているので話しにならない。それでも少しずつではあるものの組織だって攻める場面が出てきたのがうれしい。楽山、松本、谷澤の中へ切れ込むドリブルがよかった。青木はおそらくスーパーサブとして使うのが監督の本来の考えなのかもしれない。GW明けまで勝ち星を挙げられない覚悟で望んでいるので、結果については落胆していない。

[Live] David Bowie 日本武道館 1996.6.4

最も敬愛するアーティスト、デヴィット・ボウイの初めてのライヴ。前座の布袋寅泰が片手を骨折しながら「Starman」をやって場の空気が凍りついたことが1番の思い出。

この頃のボウイは、80年代後期の転落を経て単に「終わった」アーティストという位置づけであり、このツアーのアルバム「outside」(てか続きはいつ出るのだろう)も当時ではまだ実験段階の音楽に過ぎなかったインダストリアル/デジロックな音で作られた作品であった為、ごく一部の評価は得たもののメディアからは完全に見切られた存在だった。

その後、グラムロックブームを経て、また彼を支えるフォロワーが増えていくことで今の安定した大御所のポジションに落ち着くことができたが、このツアーは本人にとって背水の陣で望んだツアーだっただけに、「All Young Dudes」はやるは「Lust for Life」はやるわで大盤振る舞いなライブだった。

結局前座と合わせて確か約3時間半のライブだったと思うが、ここまでライブを終えて幸福感に満たされたライブはその後経験していない。

【ヤマザキナビスコカップ】千葉 vs 柏

3月23日(日) 2008 ヤマザキナビスコカップ
千葉 1 – 1 柏 (16:00/フクアリ/10,856人)
得点者:35′ 太田圭輔(柏)、58′ 斎藤大輔(千葉)

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「そりゃ。こうなるだろ。」

フルゴヴィッチ、レイナウド、市原と今期初スタメンのメンバーの名前が並べば、結果的に連携が上手くくいくわけもなく、柏のハードチェックの餌食になっていった。やはり世の中甘くない。

結果的に、後半頭から市原と中島を交代し、フルゴヴィッチが(きっと審判は1枚目を出していたことを忘れていた)2枚目のイエローで退場になった後は、柏のチェックが徐々にゆるくなってきたことも重なり、選手たちの縦への意識が高まり、シンプルに相手のゴールに攻め立てることができたと思う。

特に青木は、これまで去年のような思い切りのあるプレーが見られなかったが、終盤に2度外ではなく中にドリブルで切れ込む動きを見せてくれたのが非常にうれしかった。
「成功をつかむための失敗は失敗と言わない」と某女性アスリートが語っていたが、青木をはじめとする選手たちにはこの気持ちで相手に向かっていって欲しい。

【ヤマザキナビスコカップ2008】 川崎F vs 千葉

3月20日(木) 2008 ヤマザキナビスコカップ
川崎F 0 – 2 千葉 (13:00/等々力/9,079人)
得点者:59′ 米倉恒貴(千葉)、81′ 中島浩司(千葉)

KawasakiFrontale - JEFUnitedIchiharaChiba 2008.3.20

「このチームを私は知っている。」激しい風雨の中で寒さにこごえながら、私の脳裏にはずっとこの言葉が駆け巡っていた。

おそらく、「オシムサッカー」というものを人々がイメージした場合、それは、日本代表監督時代のサッカーのイメージ、もしくはアマル・オシム監督交代後のジェフのサッカーと「攻撃的サッカー」という言葉を思い浮かべる人が多いと思う。
だが、2005年シーズンまでの2バックに傾倒する以前のオシム監督のサッカーを知る人ならば、特に「臨海不敗神話」と言われていたころのサッカーを知る人ならば、「攻撃的」という言葉にクビを傾げる方が多いと思う。

2005年のヤマザキナビスコカップ決勝でも、ガンバ大阪に後半途中まで一方的に攻められ、それをなんとか耐え切った結果、PK戦の末初タイトルを手にしたが、その時も決して「攻撃的」なサッカーではなかった。代表でも「ボリバレント」という言葉が独り歩きしたように、基本的には、センターハーフ的な選手を数多く並べ、中村俊輔でさえ守備を強いられた。

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話は長くなったが、私にとってのオシムサッカーは守備的なサッカーだ。そして、(サッカーを見る目が本当にない私の目からは)延々攻められているけど結果的には勝っているサッカー。そんなイメージの方が強い。

だからいまのジェフのサッカーは非常に不安にさせられる反面、懐かしくもあり非常に期待のできるサッカーである。何人かの若い選手がいかにも新人らしいミスをするなかで、斎藤がいて結城がいて坂本がいる。そして、ふてぶてしくゲームを決める2年目の若手がいる。

今日の勝利はあくまでも相手の調子が悪かっただけ。まだまだこれから苦しい時期は続くと思うが、きっとそのトンネルには終わりがある。そうなった時世間は、5人の選手がクラブを去った「もう一つの理由」を知ることになるかもしれない。