最も敬愛するアーティスト、デヴィット・ボウイの初めてのライヴ。前座の布袋寅泰が片手を骨折しながら「Starman」をやって場の空気が凍りついたことが1番の思い出。
この頃のボウイは、80年代後期の転落を経て単に「終わった」アーティストという位置づけであり、このツアーのアルバム「outside」(てか続きはいつ出るのだろう)も当時ではまだ実験段階の音楽に過ぎなかったインダストリアル/デジロックな音で作られた作品であった為、ごく一部の評価は得たもののメディアからは完全に見切られた存在だった。
その後、グラムロックブームを経て、また彼を支えるフォロワーが増えていくことで今の安定した大御所のポジションに落ち着くことができたが、このツアーは本人にとって背水の陣で望んだツアーだっただけに、「All Young Dudes」はやるは「Lust for Life」はやるわで大盤振る舞いなライブだった。
結局前座と合わせて確か約3時間半のライブだったと思うが、ここまでライブを終えて幸福感に満たされたライブはその後経験していない。