【J1:第24節】 FC東京 vs 神戸

9月1日(土) 2007 J1リーグ戦 第24節
F東京 3 – 1 神戸 (18:34/国立/23,968人)
得点者:’27 河本裕之(神戸)、’44 今野泰幸(F東京)、’68 ルーカス(F東京)、’81 ルーカス(F東京)

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神戸のワンタッチで崩していくパターンが面白かった以外は何と言うか評価しづらいゲームだった。他クラブのサッカーは本当によくわからない。前半から両者が拮抗した試合展開だったので、「最後は交代枠の選手の違いでFC東京かなあ・・・」とFC東京サポ全員が思っていたであろう展開で終わった。神戸側が近藤が交代してから相手の得点を立て続けに許していったことからも、連戦続きでなければ結果は違ったのかもしれない。

ジェフと違って縦の浮かせた早いボールを使った展開が、良く繰り出されていて、なんでジェフはこれを辞めてしまっているんだろうかと、いつも抱いている疑問がまた大きく膨らんだ感じ。

それにしても、新潟戦の新居。新居のゴールはいつもストーリーがあって素晴らしい。「孝太が左サイドで相手と1対1になったので、あいつなら絶対に上がってくると信じてニアに入った。」カッコイイ!!

【J1:第23節】千葉 vs 大分

8月29日(水) 2007 J1リーグ戦 第23節
千葉 6 – 0 大分 (19:03/フクアリ/10,447人)
得点者:’37 佐藤勇人(千葉)、’65 山岸智(千葉)、’83 水野晃樹(千葉)、’87 工藤浩平(千葉)、’89 水野晃樹(千葉)、’89 青木孝太(千葉)

大勝だからこそ反省を。

大分のシャムスカ監督が語るように、前半ジェフはビルドアップの場面で中盤の下村と勇人を大分の前線3人に押さえられることで、最終ラインからの組み立てが手詰まりになり、中断前のよくないジェフの姿が見え隠れしていた。
そういった場面では各選手がドリブルで攻めあがるなど、ロングボールを主体とした組み立てを交えていくなど、これまでも課題としてきた方法を織り交ぜることで相手を切り崩していくべきだと思うのが、今日のジェフはそういった動きが全く見られなかった。特に1枚余る形になっているリベロ中島からその様な展開が生まれなかったのが残念だ。また中島はペナルティエリア内の1対1で抜かれたり、サイドで相手のドリブルの切替しについていけなかったり、相手に対する当たりが弱かったりとセンターバックの選手としての機能をほとんど果たせていなかったので、起用にはかなり疑問符がついた。

そんな思い通りにいかない展開ながらもセットプレーから勇人のヘディングで決めた先制点は振り返ると非常に大きな先制点だった。

次の得点が勝敗を大きく左右する得点だとにらんでいたが、その得点は非常に美しい形で、水野のクロスから山岸がボレーで合わせて記録が刻まれた。前半のオフサイドになってしまった巻のヘディングも美しかった(プロのシュートとは到底思えないシュートもあったが)が、相手ディフェンスの前に抜ける動きで点で合わせたゴールは今期1、2を争う美しさのゴールだった。
山岸といえば試合を通して今勢いのある高橋をほぼ完全に押さえ込み攻守ともに大活躍だった。

そして新居の見事なランニングで得点が生まれた水野の3点目以降は、相手の集中力が完全に切れてしまい、それ以降は本来の実力とは違う部分で決まったゴールとして受け取ることにした。
それにしても3点目以降新居が得点に大きく貢献するも新居自身のゴールにはつながらなかったのが残念だったが、「ゲームを殺す」役割に大きく貢献したのは否めないだろう。ただ、新居には後ろを向いてボールをもらって欲しくないので、自分で要求する形でボールをもらうのではなく、新居が欲しいと思っているタイミングでチームがパスを供給できれば、覚えきれないほど新居はゴールを量産してくれるだろう。

後半から大分の選手のスタミナが切れ、ジェフの最終ラインの選手がゾーンの形で守れるようになり、そこから斎藤のインターセプトが決まりだしたのが、勝敗を分けたポイントなのかなあ。

【J1:第22節】柏 vs 千葉

8月25日(土) 2007 J1リーグ戦 第22節
柏 1 – 0 千葉 (19:05/柏/10,801人)
得点者:’78 フランサ(柏)

日立台は臨場感をたのしむことを優先して、試合を追うことは犠牲にしているので、試合の展開はほとんど把握できませんでした。

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ということでいくつかだけ箇条書き。

  • 池田(とジョーレ)はサイド特性があると思うので、左サイドで使うのは悪くないと思うけど、この試合の前までに試して欲しかった。
  • パスは回っていたけど、誰も責任を取るプレーをしなかったのがこの結果に繋がったのかもしれない。前節の試合はゴールに向かってシュートを放ったからこそ得られた勝利だったはずだし。
  • 意思疎通。特に守備。

千葉枠

巻“パパ前祝い”2カ月ぶり弾も落選

「千葉枠消滅」という話にもなっていますが、こんな状態で選ぶ方が異常。

  • 巻: 8/15鹿島戦で相手選手に足を踏まれ右足甲を打撲。8/18磐田戦で試合終了後にベンチからピッチ上の選手に駆け寄る際に足を引きずっている。
  • 羽生: 8/11川崎戦で右大腿部筋損傷の負傷。全治2週間の予定。
  • 山岸: アジアカップ大会中に脱水症状に。体重が3キロ減りコンディションが戻らない。
  • 水野: U22代表選出
  • 水本: U22代表選出

とはいえ、大久保や田中達や山瀬や前田遼には期待。もちろん寿人にも。

【J1:第21節】千葉 vs 磐田

8月18日(土) 2007 J1リーグ戦 第21節
千葉 3 – 2 磐田 (19:03/フクアリ/16,718人)
得点者:’24 西紀寛(磐田)、’37 巻誠一郎(千葉)、’54 茶野隆行(磐田)、’83 佐藤勇人(千葉)、’86 新居辰基(千葉)

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誰よりもくやしくて、苦しくて、勝ちたい気持ちが強いのは選手達だから。

アマル監督が言うように、勝敗を分けたのは運だったのかもしれない。負けた試合は相手チームに転がった運とボールが今日はこちら側に転がってきた、そんな気がした。
ただし、そんな状況下でも必然的な要素は当然ある訳で、磐田のディフェンス陣に対してジェフの攻撃陣はフィジカル面で上回っていたし、逆に、中盤は2人の外国人のフィジカルがこちらの中盤を上回るという要素は、比較的分かりやすい構造で試合は進んでいったように思う。

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前回のホームの村松主審に比べ、すぐに笛を吹く扇谷主審のジャッジが一貫せず、1失点目はフィジカル面で負けた様にも見えたが、不運な失点だったように見えた。ジェフは西や太田のようなスピードのあるタイプに極端に弱いため、その2人を中心に攻めてくれば結果は変わっていたかもしれない。
後ろに下がりすぎることを守備面での1番の課題としているが、声の出し合いが足りない為にチェックがずれている場面があったが、そこは相手に助けられた気がする。

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特に下村は下がりすぎていることを声とジェスチャーを交えて自陣の選手に伝えるが、当の本人のポジショニングが安定せずフリーの選手を生み出していたのと、攻撃の際にボールを受ける前の動きとして、周囲の状況をあまり把握できておらず、ボールを受けてから効果的なパスが出せない、相手に寄せられるなど、まだまだ課題は尽きないようだ。逆にパスカットや効果的な攻撃参加を披露した池田は手に入れたチャンスを逃すまいとする姿勢が非常によかった。

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そして、新居。川口だったからこそ止められてしまった1本目のシュートから終始ゴールを狙う姿勢が素晴らしかった。これまで納得がいく形でチャンスがなかなか与えられず、またほんのわずかの運の違いでゴールを割れなかったシュートが多く(本当だったら5~6点は決めていたと思う)、ひょっとすると腐りかかっていたかもしれないけれど、最後の最後に日本代表の正ゴールキーパーから得点を奪い取ってくれて本当にうれしかった。
シーズンの初めとは比べ物にならないほど守備も上達しているので、これからどんどん得点を重ね1日も早く田中達也枠?をおびやかして欲しい。

さて、次はレイナウドかな。つうかもうちょっとゴールキックのボールに対して競ろう(苦)。

J1:第19節 千葉 vs 川崎F

8月11日(土) 2007 J1リーグ戦 第19節
千葉 1 – 3 川崎F (19:04/フクアリ/16,070人)
得点者:’33 羽生直剛(千葉)、’67 ジュニーニョ(川崎F)、’74 ジュニーニョ(川崎F)、’88 ジュニーニョ(川崎F)

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長かった中断期間を明けの再開幕試合とも言えるフロンターレ戦。監督はどうやらこのまま前に突っ走ることしか考えていないようだ。

前半は中村憲に対する勇人のタイトなマークに象徴されるように、相手の攻撃を中盤で封じ込め(まるでジェフのように中盤でのパスの出しどころを失っていた姿も見えた程)しっかりと主導権を握ってゲームを進めることができた。

ただやはり羽生が抜けレイナウドが入ったあたりから守備面でのほころびが見え始め、またジェフも時間が経つにつれ相手に対するマークも緩くなり、そこを見逃さずに大橋を効果的に投入してくるなど、その後の逆転は起こるべきして起こった展開だろう。

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それにしてもチーム戦術として、手の内をすべてさらした状態で、戦いを進めていくのはこれ以上は厳しいのではないかと思う。つまり、スタメンの選手もベンチにいる選手もそして交代する選手もほとんどのケースで攻撃的な選手であり、前任者が相手のパスの出しどころを潰すために守備的な選手を投入したような、そういった采配を手の内として持っていないことは、やはりこちらの未熟さ加減を露呈しているだけに思う。
何よりこちらの指揮官の「恐れ」が最初から相手に見えてしまっているのも問題だ。これではゲームにならない。

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サッカーは90分で1試合ということは変わらない原則なのにも関わらず、90分戦っていく中で特に終盤、「死んでしまう」と言われていた羽生や工藤をピッチ上で死なせてしまう、サイドで水野を死なせてしまう、巻を守備で死なせてしまう、という采配はもう限界だと言わざるを得ない。
ちょっとした軌道修正と意識の改善でこのチームは大きく変わるはず。選手がいくら走ったとしてもこの構造的な欠陥は直せないだけに、なんとも残念な気分になる。

【J1:第18節 横浜FC vs 千葉】

6月30日(土) 2007 J1リーグ戦 第18節
横浜FC 0 – 1 千葉 (14:06/日産ス/43,117人)
得点者:’9 山岸智(千葉)

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勝つには勝ったが相手がなんとも言えない状態だっただけに、全くもって楽観視することができない。先制されてしまっていたら、何とも重苦しい試合になっていただろう。

新居が先発から外れ、これでもか!と言わんばかりのワントップ体制。新居が足にテーピングをしていたこともあってケガかとも思ったが、試合後のアマル監督のインタビューを見る限りはそうではなかったらしい。前節の楽山を下げて羽生をサイドに回したことに対する批判への意思表示のあらわれだったのだろうか。結局そのワントップで始まったこの試合だが、サイドから攻めあがるも、ゴール前は「0トップ」になることが多く、また、2列目の選手が詰めていることもなく、自分たちでチャンスを潰している形になっていたように思う。

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楽山は徐々に「工藤化?(小ブレイク?)」が進んでいるようで、効果的なパス、ドリブルを織り交ぜチャンスを生み山岸へのアシストも記録した。後半のマイナスからの折り返しも、(巻は是非とも決めなければならなかったが)見事なプレーだったと思う。今後ももっと自信を持ってプレーしてもらいたい。
あと、中断前とはいえ勇人の猟犬の様なプレッシングと危機察知能力は、ここ数ヶ月目にすることができなったプレーだっただけに、この試合では際立っていた。非常にいいコースに飛んだミドルもあり(あれは菅野が見事だった)、中断期間後ピッチ上で暴れまわってもらいたい。

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それにしても横浜FCが招待した3万人の観客は普通に来ている客にとっては災難だった。エリアを明確に分けるなどホームページ上の告知を徹底させるなど、できることはいろいろあっただろうに。(まあバクスタで観戦している私が悪いと言えばそうなのですが)試合終了後の観客席はごみで溢れかえり、子供だけでなく親も座席を踏む姿は目に余った。
横浜Fマリノスは横浜FCに日産スタジアムを使わせる必要はないんじゃないかな、と。

あまりにヒドい

企業出身者とは思えない淀川社長のマネージメント能力。
出身がBtoBの企業体だから仕方ないのか。それにしても客商売が理解できていない。
このような対応をしていては、顧客となる気持ちはクラブから離れ商品を買う人間は誰もいなくなる。
また、この数年続いている選手への対応を商品と商品を生み出す生産ラインは、モチベーションを失い商品はとても売れるような代物ではなくなっていくだろう。

店じまいの為の最終在庫処分セールをしているようにしか思えない。

【J1:第17節 千葉 vs 新潟 】

6月23日(土) 2007 J1リーグ戦 第17節
千葉 1 – 2 新潟 (16:03/フクアリ/15,069人)
得点者:’49 矢野貴章(新潟)、’80 内田潤(新潟)、’86 羽生直剛(千葉)

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中2日での試合が続いていることもあって、試合の入り方は非常にスローペースだった。ただ相手もそれに合わせる形で全体的に低調なテンポに。新居を保存していることから後半一気に勝負に出るという戦術なのだろう。(実際は、「クロスでチャンスを作れると思ったので黒部を先発させた」とのこと)結局前半は、黒部が決定機を決めそこねるなど、相変わらずのチャンスはあるがモノにできない負け試合パターンが展開された。巻はその黒部に譲ってか完全に守備的な選手と化していた。

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後半に入ってから、坂本を中心に特に中島のところでボールを効率的に奪う策が功を奏し、徐々に新潟がテンポをつかんでいく。やはり甲府戦に比べると中島の判断が遅くせっかくつかんだ流れをみすみす相手に譲ってしまう、そんな非効率さが目に付いた。

主審の家本氏については、最近は笛が落ち着いてきたものの今日は笛が安定せず、特に線審のジャッジを取り消すことが多くストレスを多く感じた。その線審も1点目の明らかにオフサイドを見逃し、結果相手の専制を許すことになった。
あとは、チーム全体となって相手ゴールを攻め立てたが、互いに1点ずつスコアに点を加えて試合は終了した。

去年よりは情けない負けにはならなかったが、相変わらず降格圏にいることは変わらない。1番つらいのは気づかないうちに色々な先入観をもってチームそしてクラブを見てしまっていることか。次節は何とか勝ち星を手にして中断期間にメンテナンスして新たな気持ちで中断後をいい形で迎えたい。

「THINK BY ALL!」犬の生活

【J1:第15節】千葉 vs 甲府

6月17日(日) 2007 J1リーグ戦 第15節
千葉 3 – 2 甲府 (16:03/フクアリ/13,229人)
得点者:’15 巻誠一郎(千葉)、’25 石原克哉(甲府)、’38 巻誠一郎(千葉)、’50 石原克哉(甲府)、’70 羽生直剛(千葉)

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「喰らい付いていく」今日の彼らのプレーを表現するなら、この言葉がふさわしい。
後がない今日の試合、先日のガンバ戦を更に上回る形でジェフの選手達は、中盤の激しいプレスで相手を追い詰めていった。西部さんが「猟犬」と表現するその姿で。しかも、今日はこれまで選手に欠けていた様に思うクリーンではない泥臭いプレーで、つま先1つ分を必死に伸ばすことで、いつもであれば相手ボールになっていた様なボールをことごとくマイボールにしていった。また、まだまだ完全ではないものの、小さな展開ではなく大きな展開で、特に遠目からも積極的にゴールを狙っていくことで、終始試合の主導権を握ってプレイできていた。
何より選手のそういう気持ちがうれしかったし、これは本当に見失ってはいけないことだ。(アマルになってあまりにも形、またサッカーの上品さにこだわって、自分達の原点を見失っていた様に思えるから尚更だ)

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相手に恵まれた、といったらそれまでなのだが、本来のポテンシャルの高さで、あらゆる局面で甲府を凌駕し、特に巻は去年の好調時を彷彿とするドログバ的プレーで攻撃の基点の役割を果たし、何より2得点を決めた。本当は初のハットトリックの達成も夢ではなかったけど(笑)。試合後のインタビューで感極まっていたが、本当に重い荷物を背負っている事を改めて痛感させられた。サポーターは分かってるから、これからも「巻であること」を忘れずにプレーしてもらいたい。巻にはサーカスは誰も望んでいない。

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これまで(まだその途中ではあるけれど)「内容はいいけど勝てない」と言われてきたが、それは大きな間違いで、「内容が悪いから勝てない」ということを理解しなければならない。サッカーは審査員の採点で勝ち負けが決まる競技ではない。華麗なパスを通すことでも、高尚なサッカーを実現することでも、シュートの本数を競い合う競技ではない。増してや「父よりも優れたサッカーを実現する」ことでは決してない。得点が失点を上回った場合、その試合に勝利することを、そのために必要なことを決して忘れてはいけない。

やっぱり中島にはセーブ王であってほしいな。あと、キャプテン水本はいつまでピッチを交換するのだろうか?(笑)