【J1:第14節】F東京 vs 千葉

6月29日(日) 2008 J1リーグ戦 第14節
F東京 1 – 1 千葉 (16:04/味スタ/27,976人)
得点者:39′ 佐原秀樹(F東京)、68′ レイナウド(千葉)

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ここまでのミラー采配は非常に選手交代を行わない采配だっただけに、「このまま行ってしまうのか?」と不安になったが、早々に人数がだぶ付いていた中盤の選手(戸田)に代えて、フィジカル面で不安のある相手センターバックに対して巻を当てる交代を行い、これが徐々に機能することで、巻にボールを当ててそれをレイナウドや新居が拾うという選択肢が増えたこともあり、攻めにリズムが生まれてひさびさにサッカーが楽しい時間を迎えることが出来た。

結果としては、相手フィールドプレイヤーが8人の時の得点でもあるし、「もう1点」が奪えなかったことは今後を考えると非常に残念な結果だったが、試合終盤体力が落ちかけても、相手選手の最終ラインからフォワードまでの距離が延び延びになっているのに対して、なんとか布陣をコンパクトにしようと意志の感じるジェフの選手たちの意識をはじめ、内容に希望が見られるものだっただけに、今日はこの結果を認めるしかないだろう。

中断前の好調がまぼろしで消えてしまうことを非常に恐れていたけど、どうやらこれは現実のようだ。一度死んだはずのチームが、闘っている。すごいことだと思う。

信じられるのはリック・ルービンだけ

いま、音楽は、こころないひとたちによって「表現」はおろか「商品」ですらなく単なる電気信号と化しているけど、最後にリック・ルービンだけは信じられる。そう改めて思い起こさせてくれた、彼がプロデュースしたジェイコブ・ディラン(つまりボブ・ディランの息子)のソロデビュー作。

ジョニー・キャッシュとの仕事でもそうであったように、アコースティックによる弾き語りスタイルを中心としたムダを一切排した音づくり。向き合う対象は音楽しかなく、日に日に音楽が死にゆく現代において一筋の光明をみた気がした。これは傑作と言われても仕方がない。

ジェイコブは自身のバンドウォーターフラワーズとして今年のフジロックに登場するが、是非ともアコースティックセッションで構成されたステージを展開してほしい。クロージングでソロとしてでもいいけど。

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Seeing Things
Jakob Dylan
Sony 2008-06-10

by G-Tools , 2008/06/15

[fujirock2008] NEON NEON

スーパーファレリー・アニマルズのサマソニへの参加が決まり意気消沈していたところにフジロックへの参加が決まったVo.グリフが参加するユニットNEON NEON。

極めて明快な80年代テイストのエレポップ&グリフのダンディ・ボイスが見事にパッケージングされたパフォーマンスは必見。いまのところ今年のフジで一番期待しているアーティスト。

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Stainless Style
Neon Neon

by G-Tools , 2008/06/13

それにしても都内だというのにアルバム売ってなさ過ぎ。音楽産業のいまをまた痛感しました。

【ヤマザキナビスコカップ】千葉 vs 川崎F

6月8日(日) 2008 ヤマザキナビスコカップ
千葉 3 – 2 川崎F (15:00/フクアリ/12,921人)
得点者:4′ オウンゴ-ル(千葉)、27′ 我那覇和樹(川崎F)、57′ ボスナー(千葉)、69′ 黒津勝(川崎F)、83′ レイナウド(千葉)

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「ミスを恐れるな。いい選手はミスをする。だからミスを恐れるな。」

ミラー監督が就任して5試合。リーグ&カップ戦を合わせて4勝1分。開幕リーグ11戦勝ち星ゼロのチームとは思えない結果。だが監督が言うようにカップ戦はリーグ戦ではない。カップ戦に優勝したからといって降格は免除されない。チームはまだ断トツのリーグ戦最下位。そのことをまだ忘れるわけにはいかない。

この日の川崎は、中村憲剛、鄭大世、井川、寺田、森の主力5人が不在だったこともあって攻撃に厚みが欠け、特にサイドでフリーになっている選手に対して適切な配球がなされない。そのためかジェフ側は楽に守る展開が続いた。特にラッキーな先制点の前後は、川崎の3バックのフォーメーションとの相性の良さもあって、ジュニーニョの個人技を除いては危なげない試合運びを見せていたように思う。ただし、なんでもないボールを岡本とボスナーが譲り合ってしまい我那覇の(訴訟での勝利に華を添える)ゴールが生まれてからは、川崎がフォーメーションを3バックから4バックに変更し、サイドでの数的不利に対してケアしたこともあって、大橋や田坂の攻め上がりから川崎ペースで試合が進行していった。

フィジカルで競り負けた上に技ありのシュートを見事に決められた黒津のゴール直後は敗戦を覚悟したが、ボスナーの31メートル弾丸フリーキックで同点にしてからは、相変わらず川崎に攻勢をかけられ何度も決定的なピンチを招くも運良くしのぎきり、最後は上手く抜け出した工藤からのパスをレイナウドがやっとゴールに流し込み勝ち点3を手にすることができた。

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勝利は収めたものの、課題の多い試合で、中盤での守備面ではオーガナイズされた連動した守備によって、相手に思い通りに攻めさせない形にできるものの、個人技で持ち込まれたり、サイドバックの裏をスピードを使って狙われるとなかなか厳しい。また、攻めに関しては、レイナウド頼りになってしまい、厚みのある攻撃を生み出せていない。リスクを冒さずに人数をかけないセーフティな攻撃がチームのルールとはいえ、点を取らなければならない局面でこれだけ攻めの点で選択肢がないのはいつか厳しくなりそうで怖い。ワントップにボールをキープでき決定力のあるフォワードがいれば話が違うかもしれないが、それはタラレバでしかない。

ただし、全体的に悪いわけではなく、チームの状態はとても最下位のチームとは思えないのでリーグ再開後慎重に・したたかに勝ち星を重ねて言って欲しい。残念なのは日程がすでに1/3過ぎてしまっていることか・・・。

しかし相手の8番の選手はあそこまで輝きを失ってしまっていてはこっちまでさみしくなってしまう。

わたしは遠藤がPKを決めたのを見たことがない

昨夜のオマーン戦こんな大舞台でもいつものコロコロPKでゴールを奪う遠藤の姿に感銘を受けたのですが、多くのジェフサポがそうであるようにわたしたちは遠藤がPKを決めたのを見たことがありません。だからいまいちコロコロPKのすごさがわからず(笑)。

とにかく言える事は、立石神!(笑)。

【ヤマザキナビスコカップ】柏 vs 千葉

5月31日(土) 2008 ヤマザキナビスコカップ
柏 1 – 1 千葉 (16:01/柏の葉/8,644人)
得点者:44′ レイナウド(千葉)、78′ アレックス(柏)

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新居のポジションはセンターハーフだった気がするのは気のせいか。

後半、千葉の選手の足が止まりがちになり、前線と最終ラインとの間隔が間延びしていると、ミラー監督が猛然とテクニカルエリアへ駆け出し、両腕をちょうど前習えの格好で突き出し、それをぶるんぶるんと左右に振った。つまり「コンパクトにラインを保ちつつ動け」という指示をオーバーアクション気味に出していた。そして、両手をグルグル振り回し「気持ちを高めろ、声を出せ」という指示を出していた。熱い。

ワントップのレイナウドを残し、残りの選手がコンパクトでタイトな守備を展開していて、特に前半については、柏のフィールドプレイヤーがほぼすべて千葉陣内にいたにもかかわらず、あまり混乱することなく、特にマークの受渡しはスムーズに対応できていたと思う。そして、攻撃の局面でもチャンスの際には、適切な人数で組織的な攻めの形ができていた。ようやくJ1で戦える兆しが見えてきた。

Jリーグに対する知識が不足しているミラー監督が、Jリーグのレベルを低く見積もらない為にも、今日のような相手と戦うことができて非常に収穫があったように思う。ただし、今後いくら香港でのプレー経験がある監督とはいえ、高温多湿のこれからの時期は想像を絶すると思うので、その辺りの対策はスタッフに上手くサポートしてもらいたい。特に、まだ2試合だが交代策については消極的である可能性があるため、控え選手のマネージメントについては特にケアが必要になるだろう。

しかし、この試合は柏の選手について触れないわけにはいかない。まずフランサ。ブランクを感じさせない別次元のプレー。スタジアム中のすべての観客がフランサのプレー1つひとつに引き込まれていたことは間違いない。ポポ、アレックスとのブラジル人トリオを中心とした攻めはJ最高クラスだろう。失点してしまったがこの攻撃に相対したことは課題が顕在化した意味で非常に収穫があった。そして、新居のヘディングシュートを片腕で止めた菅野。ミラー監督も賞賛していたが、あの至近距離でしかも新居が狙って足元にたたきつけたヘディングを手で反応してしまった。そりゃ南がポジションを奪われるわけだ。