4月24日(日) 2011 J2リーグ戦 第8節
千葉 3 – 0 F東京 (14:05/フクアリ/16,360人)
得点者:77′ オーロイ(千葉)、83′ 米倉恒貴(千葉)、89′ オーロイ(千葉)
あの日以来、私の日常はどこかが壊れていて、快晴の好天でもそれが以前のように輝いて見えなくて、心地よい風がそよいでも、それを心から受け入れられない自分がそこにいて、とても悲しい気分で日々を過していた様に思う。
だから、スタジアムに来てサッカーを見ても心から楽しめないのではないか?もしくは、もう一度大きな震災が来て、またスケジュールが順延されてしまうのではないか?二度と「週末」はやって来ないのではないか?そういうネガティブな気分でいっぱいだった。
だけど、私の予想に反してスタジアムには想像以上にいつもの「週末」の雰囲気にあふれていた。
初夏の様に暑い日差しが指すバクスタ。自分たちの席のエリアにはサインボールを投げ込んでくれない相変わらずの選手たち。いまいち選手を盛り立てられないゴール裏の単調な応援。しかも対戦相手がFC東京ということもあり、数多くの観客がスタジアムを埋め尽くし、ひさびさにJ1の雰囲気を味わうというオマケ付きで。
今回の震災で3万人近くの方が命を落とし、数十万人の方が家を無くし、日本全土がいつもの日常を無くした。かく言う私も本籍が宮城だけあって連絡がつかない親戚がいる状態だ。だが、少しでも被災地や日本が元気になりかつての日常を取り戻すには、それができる者から精一杯幸福な日常を送らなければならないと思う。無理矢理サッカーに結びつけると諦めずにボールを追う様に。つまりは「サッカーをたのしむことで日常を取り戻すことを肯定したい」と言いたいのだが、そうすることで、自分自身の生活を充実させ、そのエネルギーを被災地へと送ることが今の自分たちに課せられた使命だと考える。そこそこ募金もしたし、GWにはホームでの試合も少ないので被災地にボランティアに行きたいと思っている。つまりはそういうことを自分のできる限りの形で実行して、それを継続したいと考えている。
日常を取り戻そう。
さて、試合の方は、この中断期間が功を奏しジェフは守備面で戦術が浸透し、組織的守備がより形になっていた。オーロイや途中出場のゲッセルは北九州戦ではまともな守備ができていなかったが、プレッシングのタイミングや形もずいぶんJリーグ仕様になり頼もしい限りだった。
現在の段階は、近年で言うとネルシーニョ就任直後の柏レイソルの様に、まずは守備面の構築に着手しているフェーズだと思えば良いと考えている。攻撃に関しては、まだまだ物足りないが、中央の勇人・伊藤の位置の選手がよりスムーズに攻撃に参加できるようになれば、相手にとって危険な攻撃というのも繰り出せるようになると思う。まあ、左サイドにまだ評価が難しい選手が一人いるが。
いずれにせよ去年と比較して、サブメンバーの構成なども含め大人の対応ができているので、比較的堅調にやっていけるのではないか?と甘い見通しを立ててしまいがちになるが、オーロイと米倉がいない状態の時に、攻撃面で手も足も出ない状態になりそうなのが目下の不安だ。それについては特に今日ベンチ入りできなかった選手たちの奮起を期待したいと思う。
265 thoughts on “【J2:第8節】千葉 vs F東京”