J2:第31節 横浜FC vs 千葉

10月23日(土) 2010 J2リーグ戦 第31節
横浜FC 1 – 0 千葉 (16:03/ニッパ球/8,855人)
得点者:43′ 西田剛(横浜FC)

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7月のユナパでのトレーニングマッチでジェフは、対戦相手の横浜FCが手も足も出せない程圧倒した。横浜FCにとって絶望的とも言える試合内容で、横浜FCのサポーターの背中がとても小さく見えた日だった。ジェフにとってはこの日の好調が徒となる試合結果になった。

横浜FCの岸野監督はジェフ対策のマニュアルに忠実に采配をふるった。2トップの2人の日本人選手にビルドアップの第2中継ポイントである中盤の底の山口と勇人にタイトなプレスを掛け、中盤の細かなパス回しからの組み立てを成立させないようにし、第2の選択肢としてのネット目がけてロングボールを蹴り込む形が始まるやいなや、待ってましたと最終ラインとホベルトを中心とする中盤の選手で前後にサンドする形でボールを奪うと、素早くカウンターを仕掛けた。決勝点となった得点もそんな形で生まれた得点であった。

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主審の笛は特に前半ホームアドバンテージを取りすぎていたこともあって(ホベルトは何をしても笛を吹かれることがなかった。さすがにファウルを取らざる得ないプレーでいきなりのカードとなったが横浜FCのサポーターはほぼ抗議の声を上げなかったことがその証左である)、ジェフにとって苦しい試合展開になったのは確かだが、それを許してしまったのはメンバー選考を含めジェフの側に原因がある。

ネットは封じられたが、少なくとも深井は機能していたのだから、もう少しシンプルに相手の裏を狙う攻撃をしたたかに推し進めるべきであったように思う。そうなると正確なロングボールを蹴ることができる選手が必要になるはずだが、この日も中後はベンチにすらおらず翌日のFC東京とのトレーニングマッチに出場している有様だった。

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そもそも中央のエリアを使わずに攻撃を行うのであれば、いつも言い続けている様にメンバーの構成がおかしい。特にミスが目立った勇人をありとあらゆる試合でピッチに送り続けるのは狂信的すぎる。かと思えば弁明のしようのないミスが目立つ鎌田はチャレンジとして起用を続ける。さらに終盤フィジカルで勝る相手にサイドバックからの放り込みを敢行し続けたが、バイタルエリアを上手く使い、相手選手を誘い出す縦の関係を上手く使った攻撃を仕掛けるという選択肢は無かっただろうか。

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残り試合も少なくこういう時こそ2008年の様に全員一丸となって全力で無心になって相手にぶつかっていくべきなのだが、どうしても監督の打つ手がその流れを拡散させてしまっている気がしてならない。育成の指導者としてはある程度支持できるが、やはり勝負師の指揮官としては私は支持することができない。

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