J2:第24節 千葉 vs 岡山

8月28日(土) 2010 J2リーグ戦 第24節
千葉 4 – 0 岡山 (19:03/フクアリ/9,778人)
得点者:5′ 工藤浩平(千葉)、68′ ネット(千葉)、80′ 村井慎二(千葉)、90’+3 佐藤勇人(千葉)

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西部謙司さんの言う「戦略:先制点」が、キレイにはまった試合。

前半5分に先制点を奪いその後茶野のアクシデントによりメンバーの替わった千葉が岡山に押し込まれるも、ハーフタイム中の修正が奏功しその後は危なげない試合運びを見せてくれた。
ただ、4-0という結果に関しては、茶野・勇人・村井・林が一試合を通して出そろったこともあり、資金力を背景とした戦力の差がやや過剰な形で結果に表れただけのように見える。岡山は必要以上に落胆する必要は無い。

この試合で触れなければならない問題がある。それはベンチメンバーの問題だ。

この日のベンチメンバーは、治療の為母国へ帰国中のミリガンと前節の退場処分により出場できない福元に変わり、CBは茶野と青木良のコンビとなった。これを受け青木良太に変わって坂本がSBに入ることになった。その結果ベンチメンバーは、GK岡本、SB和田、MF倉田・村井・深井、FW林・青木孝という構成になったが、CBと守備的MFの控え選手がいない。

かつてであればボリバレントな選手が多く、例えば中島浩司が控えにいることでこの2つのポジションに対するマネジメントできていたが、ボリバレントということが完全に影を潜めてしまった現在のジェフでは、即座に「選手がいない」という最低の事態に陥ってしまう。

その上、MFとFWの選手はどれもタイプ的に似通ったセカンド・トップの選手であり、交代枠が3枠しかないことを考えれば、この5人は3人以下に減らすべきではないだろうか。
この試合では「ミスターボリバレント」坂本がCBに入ることによって事なきを得たが、例えば青木良やサイドバックの選手が何らかの理由で退場した場合、江尻監督はどのような対策を行うのか非常に興味深い。

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かつてオシム監督などはベンチメンバーに守備的な選手をそろえサポーターはヤキモキさせられたが、「攻撃的な選手の起用=攻撃的」でないことをその後オシム監督にたたき込まれた。そう考えると当時コーチを勤めていた江尻監督は何を見ていたのだろうと疑問に思ってしまう。
おそらく相手チームに対するリスペクト不足とリスクマネジメントに対する誠実さが欠けているのだと思うが、この件については次節から改善してもらいたい。

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試合内容に関しては以下の感じです。

  • 先制点を生んだクロスを初め序盤の太田の安定感が良かった。ボールロストせず必ずクロスを上げられるのは大きい。
  • 間合いで相手を抜き質の高いクロスを放つ村井、細かなドリブルでボールを奪われない林と復帰組の技術の高さが目立った。ここ数年はやはり異常事態だった。ただ残念ながら彼らはベテランであり残された時間は短いことを意識しなければならない。
  • 4点目のゴールを演出した青木良太のプレー、特に中盤でボールを奪ってそこから躊躇せず「SB青木良」にスイッチし相手サイドを抉ってのクロスは、彼がジェフに来て1番良いプレーではないだろうか。
  • 山中別人過ぎ(笑)。
  • 村井のこれはラッシャー木村みたいで笑った。