J2:第22節 千葉 vs 熊本

8月14日(土) 2010 J2リーグ戦 第22節
千葉 2 – 0 熊本 (19:03/フクアリ/10,435人)
得点者:52′ ネット(千葉)、88′ オウンゴ-ル(千葉)

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おそらく先に先制されると負けていた試合。

いつもの負けパターン(優位に試合を進められていく中で得点機を逃し無得点のまま試合が進んでいき、一瞬の隙を突かれて逆に先制されゴールを固められて敗戦)になる可能性の高かった試合だが、ラッキーな形でネットがPKを奪取し先制点を手にすることで、勝利以外何も必要のなかった試合で無事勝点3を手にすることができた。


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試合後カレン・ロバートが「千葉とこんなに実力差があるとは思わなかった」と語るように、千葉と熊本の選手の間には力量の差が確かに存在し、ディフェンス、ボールキープ、セカンドボールの奪取面で完全に上回った千葉がゲームを支配する形で試合は進んでいった。千葉が苦手とする裏を狙った放り込みを多用するかと思われたが、相手のパス精度の悪さも相まってか、結果的には中央のカレンを狙った攻撃に終始していたように思う。

さらに、磐田でともにプレーしていたカレンを茶野がマークすることで、カレンはほぼ沈黙していたし、マークが外れた場合でもスムーズに福元と受け渡しを行うことで、相手側のシュート精度が低いこともあって危険な場面はほとんど作らせなかった。

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前半あれだけゴールに迫りながら何人もの選手が(確かに角度のないところからのシュートではあったが)シュートをふかしてしまいゴールすることができなかったが、相手キーパーの足下を狙うなどアイデアを使ったシュートを試しても良かったのではないだろうか。W杯でオシム監督も岡崎のシュートを「全力で打つ必要がない」と評していたが、そこに答えがあるような気がしてならない。

前半の終盤など、江尻監督が目指す「残り20メートルのエリア」で細かく繋ぐサッカーがネットがボールをキープすることで形になりつつあるように見えたが、試合全体を通してということでもなく、この実力差が無ければ成立しないサッカーのようでもあるし(たしかに鹿島には通用した面もあるが)、もう少しというか更に賢くサッカーのスタイルを使い分けていくべきだろう。

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益山が期限付き移籍で大分へ行ってしまったが、ここ数試合の青木良太や福元の成長を見るに、やはり選手は使ってなんぼだから、指揮官も耐えながら若手の起用を行うべきではないかと改めて思った。まあ、耐えながら若手を起用し続けている1番のポジションは「監督」なのだが。