巻誠一郎の看過される才能

巻誠一郎といえば、体を張った献身的なプレイ、体ごとボールに向かっていく姿勢、「利き足は頭」というヘディングの技術など、比較的地味な特長が目立つが、実はボレーも日本代表レベルの技術を持っているんじゃないかと思い出してきた。

例えばブラジル人選手が魅せるシュート技術やドリブルや足技を使ってのボールキープの技術、そしてパスの技術などボールを持った時のプレイにさほど期待ができないだけに(それ以外の点は本当にすばらしいので欠点だとは思わない)、「そんな高尚なことできるわけない」とたかをくくって見てしまっていたが、ボレーでのシュートにおけるミート技術に関しては、日本を代表するレベルにあるんじゃないかと思う。

たとえば問答無用の清水戦のこのボレー。

この映像の2つ目のゴールもボールを受ける動きを含めてすばらしい。キーパーは楢崎だし。

後ろからのパスだけどこれも点で合わせたシュート。

普段の巻のボールコントロール技術では、こういったボレーは打てるはずがないのだけれど、そういえば巻は父親が監督を勤めるアイスホッケーチームで、選手として長い期間プレイしていたが、アイスホッケーの早いパスをミートする能力、パックの早い動きを目で追う動体視力を考えると、ボレーが上手くて当然のように思えてきた。

むしろ、ニアへの高速パスを出せば、こういったゴールがもっと生まれるんじゃないかと思い出してきた。巻にもっと期待したい。

それにしてもこのサカマガのインタビューの巻若い!(笑)。

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