ポール・マッカートニーの「Chaos and Creation in the Backyard」がいい。
ポールのアルバムも買うのは初めてだし、ビートルズに対しても、深くは聞き込んでいるものの「青版」と「ホワイトアルバム」しか持ってない程度なのだが、このアルバムの“立ち位置”の潔さが非常に心地よくて、最近異常にヘビーローテしてる。
ロッキンオンの記事を読んでみるとプロデューサーのナイジェル・ゴンドリッチの「砦に篭らせない」手腕がいかに見事だったのかがわかる。たしかに、世の中攻めてるようで守りに入ってるニンゲンは多いな。ポールもよく耐えた、って感じ。むずかしそうだけど、自分もそうありたいなと思う。
ボウイをずっと追いかけていることもあって(ボウイもうまくやっている方のアーティストだと思うけど)、「大御所」と周りから呼ばれるアーティストがどのように「キャリアの終盤」をふるまうのかを注目して見てるけど、たいていは「砦」に閉じこもって自分に居心地のいいやり方で商品を出荷しているのに対して、まったくと言っていいほど興味のなかった人間がここまで傑作と思えるほどの作品を残せる例ってあまりない気がする。さすがです。
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