アマル監督辞任

PC010113

アマル解任ですか。

その采配については、正直「?」な点が多かったので何ともいえないですが、巻がスイス戦で2得点に絡む活躍を見せてから、巻を無理に引っ張らずに使わなくなったところを見ると、本人の意図とは別なところに選手起用に関して影響を与えるものがあったのかな、なんて勘ぐってしまう。
ともあれ非常にやりづらい仕事だったとは思うけど、まずはお疲れ様でした。

後任については、セハパンのボナシッチ監督がいいんですけど。ダメかな。

【J1:第34節】 千葉 vs 名古屋

12月1日(土) 2007 J1リーグ戦 第34節
千葉 0 – 2 名古屋 (14:33/フクアリ/15,341人)
得点者:63′ 小川佳純(名古屋)、67′ 玉田圭司(名古屋)

PC010096

シーズンを象徴するような負け方。メンバー選定時におけるリスクの侵し過ぎ。守備が安定しないことから来る攻撃の連動性の欠落。「ボールも人も動くサッカー」ではない、出鱈目にやっているだけ。何より「賢く」ない。巻が競っても誰も近くにいない。フィニッシュのプレーが「危険なプレー」のニオイがしない、大人のプレーが出来ていない。

とはいってもこれで今年は終わり。選手の皆さん本当にお疲れ様でした。この時の悔しさがあったからこそ、いつか笑える日が来ることを祈っています。

アマル監督は欧州に帰る気がするんだけど、どうなんだろう。

【J1:第33節】 清水 vs 千葉

11月24日(土) 2007 J1リーグ戦 第33節
清水 2 – 2 千葉 (14:04/日本平/18,577人)
得点者:3′ 巻誠一郎(千葉)、10′ 藤本淳吾(清水)、20′ 藤本淳吾(清水)、64′ ジョルジェビッチ(千葉)

PB240036
PB240042

遠征に行くか行かまいか悩んでいたけど、「そうだ、パルちゃんショーみなきゃ」と思い立ち、1年半ぶりの清水遠征。パルちゃんは期待を裏切らないクォリティで、ビリー(スポンサーヨイショバージョン!)、パルザイルが生で見られて最高だった。

PB240058
PB240052

試合は両監督がコメントしているように、ジェフが不運な判定(接触して何秒後に倒れてるんだか・・・)で10人になってから、各人の役割が明確になり、またチームとして集中できたこともあって、なんとか同点に追いついて勝ち点1を持ち帰ることができた。ただ、前節10人の相手に対して逆転負けしているのだから、欲を言えばやっぱり勝ちたかった。

PB240062
PB240065

10人になってからジョルレビッチ、伊藤、水本の3バックになったが、チーム全体が守備的になっていたといたものの、集中を切らさずに最後まで守りきれたのがよかった。前節、相手が1TOPになってから、2バックというか実質1バックにフォーメーションを変更し、逆転負けへと繋がっていったが、そこを水本を入れ2バック+リベロに戻したのがよかった。ジェフはリスクを冒しすぎている気がしてならないので、最終節も安定した守備をベースとした戦術が見られるとうれしいかも。というか「クローザー中島」という位置づけで登場する中島が好きなだけなのだが。

PB240069
PB240072

得点に関しては、巻の西澤のお株を奪う鮮やかボレー(ここまで豪快でないものの、昔は足で合わせてたこともあるので久々にそういうプレーが見られてよかった)と、ジョルレビッチの日差しを上手く使った超ロングシュートは、わざわざ清水まで遠征してきた価値があってよかった。あと、レイナウドがまるで巻の様に、果敢に前線で相手ボールを追う姿が印象的だった。スピードと鋭さがあり、11人でプレーしてレイナウドの近くでプレーできる選手がいれば、結構驚異的な攻撃になるかも、と思った。

今年もあと1試合で終わりか。なんか厳しいシーズンだったなあ。

【J1:第32節】 千葉 vs 横浜FM

11月18日(日) 2007 J1リーグ戦 第32節
千葉 2 – 3 横浜FM (17:00/フクアリ/15,678人)
得点者:20′ 中澤佑二(横浜FM)、67′ レイナウド(千葉)、79′ 工藤浩平(千葉)、80′ 大島秀夫(横浜FM)、84′ 田中隼磨(横浜FM)

PB180022
PB180014

方法を問わず、結果を残さなければならない時があると思う。

考えてみれば当然なのだが、試合後に知った事実として、選手・スタッフ含めクラブのメンバー全ては木曜の晩から3日間ほとんど寝られない状態だった。そう考えると終盤の失速は致し方ない面があるが、とは言ってもなんとか勝ちを収めて欲しかった。

PB180017
PB180009

この試合では、山岸が逆サイドに水野がいないという理由があるものの、積極果敢にサイドを駆け上がる姿勢は見事で代表に相応しいプレーだったと思う。あと、メディアでは代表に縁のある巻、山岸、水本、水野がオシムチルドレンとして取り上げられるが、33歳にしてレギュラーを勤め、イビツァ・オシム監督からは「プロフェッショナル」と称される斎藤がこの試合でもクレバーで判断のよいプレーを披露する姿を見て、ここにも申し子がいるということを思い返させてくれた。

PB180012
PB180013

試合の方は、フクアリの杮落としの際にやられてしまった、得点後のワンプレーでやられ、選手交代時に選手間のコミュニケーション不足で相手を簡単にフリーにして、10人相手に逆転負けを喫してしまった。ただ、前述のコンディションの問題に加え、監督の采配として、ジェフはそもそも実質2バックで望んでいるところを相手が1TOPになったことで本物のディフェンスの選手を削り、実質1バックになってしまった采配は、リスクの冒し過ぎの悪い病気が出たように思う。下村の不在が痛いが今のジェフには守備的な選手が少なすぎる。

【J2:第49節】 東京V vs 仙台

11月10日(土) 2007 J2リーグ戦 第49節
東京V 1 – 1 仙台 (13:03/味スタ/16,342人)
得点者:9′ 梁勇基(仙台)、77′ ディエゴ(東京V)

PB104311
PB104287

彼らは勝つことはできなかったが、他のクラブに誇れる何かを示した。
にしてもどっちのホームの試合だか。

昇格争いの2位と3位との直接対決の一戦。勝ち点差2に縮まるか、勝ち点差5のままか非常に大きな一戦で両者気合の入った好ゲームだったと思う。
先制した仙台の攻めに象徴されるように、人数をかけた攻撃とボールに対して3~4人がプレスをかけに行く守備が光っていたが、後半にV東京に押し込まれる原因にも繋がってしまったように思う。

PB104305
PB104303

それにしてもフッキ。ドリブルしてシュートしてクロス上げて守備もしてフリーキックをバーに当てて、予想以上にフッキ祭りな一戦だった。ただV東京が昇格を果たしたとしてもフッキが川崎に復帰すれば彼らはいったいどうすると言うのだろう。それに比べればスタメンを純日本人で仙台の方が見込みがあるというものだ、と思った。

何より仙台行きたいしね。

【J1:第29節】 千葉 vs 浦和

10月20日(土) 2007 J1リーグ戦 第29節
千葉 2 – 4 浦和 (19:05/フクアリ/16,756人)
得点者:28′ ワシントン(浦和)、38′ ワシントン(浦和)、49′ ポンテ(浦和)、54′ レイナウド(千葉)、77′ 羽生直剛(千葉)、89′ 田中達也(浦和)

PA204267
PA204266

負け惜しみでもなく、今日の負けは悔しくはない。

この試合では「あの事」について書かなければならないと思っているけど、それは後日詳しくコメントすることにしよう。
試合の立ち上がりから後半の頭まで、ジェフは完全にレッズに押さえ込まれる形になった。まず巻は、長身の闘莉王とネネの2人に挟まれ、またボールの掘り込み役となる水野が不在の為、存在感もなく全くと言っていいほど機能できなかった。また期待の新居は本人はケガの影響がないとコメントしているものの動きに精彩を欠き、そして阿部に完全に押さえ込まれた結果、こちらも何もすることができなかった、2列目以降も試合勘が完全に戻らない羽生を鈴木・平川・長谷部の3人で囲みボールの出所を完全にふさがれた形になっていた。山岸は山田を恐れていつも以上に慎重になっていたかもしれないが、その顔からは代表戦の疲れがにじみ出ていた。なんとか勇人が状況を変えようと奮闘するも結局はケガへと繋がってしまった。

PA204269
PA204268

それでも何とか失点は免れていたものの、再三不可解なジャッジを繰り返していたバックスタンド側の線審がキックオフ直後からそうであった様に、レッズのオフサイドを見逃し、サイドからの押し返しをワシントンがカラダでねじ込んだ。2点目は今度は実力で破られ、同じようにワシントンがフィジカルを生かしてボールをゴールに叩き込んだ。後半に入り、これも線審のミスジャッジから生まれたチャンスだが3点目は完全にレッズの選手にやられた失点。ここでゲーム終了かと思えた。

水曜日にACLの試合があることもあり、そこからレッズはあからさまに省エネモードに入り、前半とは一転しジェフが怒濤の攻めを見せ始める。それにしてもこのジェフの攻めは、いつもの「ロジック的な」攻め上がりではなく、俊敏性の高い羽生・工藤・青木が効いていたこともあるのだろうけど、「有機的な」攻めを披露し、徐々にレッズのディフェンス陣を侵食していったように思う。

PA204275
PA204273

特に後半から投入されたレイナウドと青木は、特にレイナウドにおいてはJリーグ規格外のキープ力でいとも簡単に相手ゴールに迫っていた。レイナウドのプレーはワールドクラスなのだろう、この選手がチームにフィットする姿を是非見たくなった。また、青木は闘莉王に気持ちで負けず1対1をガンガンし掛け、闘莉王を後ずさりさせる姿は本当に胸がすく思いだった。最終ラインの選手も基本的に2バックのスタイルを取っていたが、斎藤も水本もリスクを冒し、前へ前へと攻めあがっていった。そして3点目が決まり同点かと思われたが、バックスタンド側の線審は迷うことなく山岸のプレーをオフサイドと判定。山岸はゴールを決めてから約2分近くサポーターと喜びを分かち合っていたことからも、あれはオフサイドではない。

4失点目は敗者に相応しい失点だったが、この日の試合に関しては選手を攻める気にはならない。扇谷主審のジャッジも不可解なものだったし、ポジショニングが悪くジェフのパスの出しどころを潰すなど全てにおいて最低だった。彼はもっとトレーニングを積んで動けるようになるべきだろう。

PA204277
PA204265

これだけの悪条件の重なった試合、その理不尽な現実に怒る気力さえなくても普通なのだが、試合終了後スタンドを一周する中、斎藤が落ちているボトルのキャップを蹴り上げ、押さえ切れない怒りを表に出す姿を見ることができた時、そんな気持ちを持っている選手を応援することができて、この選手達を応援できてよかったと、心から思えた。

【J1:第28節】 甲府 vs 千葉

10月6日(土) 2007 J1リーグ戦 第28節
甲府 0 – 1 千葉 (16:05/小瀬/14,037人)
得点者:89′ 青木孝太(千葉)

PA064211
PA064212

「諦めたらそこで試合終了だよ。」という試合。最後のワンプレーまで諦めなかった選手達に感服。

ようやく秋らしく非常に過ごしやすい気候になった上、都内と違って甲府は空気が澄んでいて、サポーターにも選手にとっても最高のコンディションでの試合となった。
しかし、前節甲府が不可解なジャッジを受け2名の退場者を出した影響なのか、岡田主審は行き過ぎなホームアドバンテージを取り、全くジェフはリズムを作ることができなかった。甲府の選手のハードチェックには全く笛を吹かないものの、ジェフの選手がハードチェックに行っただけでカードを出され、しまいにはペナルティーエリア内で倒れただけの青木に対してシミュレーションのイエローカードを出し、選手達のフラストレーションは最高潮に達していたと思う。

PA064248
PA064239

甲府は中盤で激しいチェックを行いジェフを全く自由にしなかった。特に前回の対戦でもそうであったように混戦の状況から上手く抜け出し、フィニッシュまで持っていく展開が効果的に効いていた。一方でジェフは、前半特にリズムを作れず、また悪い時期の最後のプレーが大胆になれず、チャンスは築くも非常にゴールが遠かった。

ただ、相手のチャンスの場面で非常に落ち着いて対応する水本や効果的なプレーを披露する比率が高くなった工藤、悪い時期全く見られなかった水本・斎藤・中島の最終ラインの選手と勇人がフィニッシュまで結びつけるオーバーラップを幾度となく見せるなど、ジェフの前向きなプレーを継続して見ることができたので、最後まで希望を捨てずに試合を見守っていた。

PA064226
PA064221

試合終了間近になると甲府の選手達の足が完全に止まり、何度と繰り返される水野のコーナーキックを始めジェフのチャンスが続いたが一向に得点できる気配を感じなかったが、ロスタイムの最後のワンプレーで見事に、レイナウド・勇人・青木が地味ながら価値あるゴールを決めてくれた。

PA064232
PA064231

今日はジェフは「勝っていい日」ではなかったが、それに打ち勝って勝利を手にしてくれたのは何よりもうれしい。連勝記録はあくまでもおまけだと思う。

【J1:第27節】千葉 vs F東京

9月30日(日) 2007 J1リーグ戦 第27節
千葉 3 – 2 F東京 (19:02/フクアリ/15,346人)
得点者:’9 新居辰基(千葉)、’30 工藤浩平(千葉)、’60 水野晃樹(千葉)、’68 今野泰幸(F東京)、’77 ルーカス(F東京)

P9304160
P9304163

新居のゴールがいつも目頭を熱くさせるのは何故だろう。

キックオフ後FC東京は前回の試合で自分達が納めた成功体験に基づき、前線から強烈なプレスをかけてきた。前回の対戦とは違いジェフが自動降格圏にいなかった為に、アップアップだった前回とは違い、ジェフは大人のサッカーを披露することができた。前掛りになるFC東京に対し、ジェフは茂庭・藤山というスケールのあまり大きくないFC東京の最終ラインと巻・新居の対決を持ち込み、結果としてその策が見事にはまり、新居のゴールへと結びついた。

P9304181
P9304164

ジェフの選手はどうしてもゴール前でパスを選択しがちなのだが、新居の遠目から放ったゴールは見事にゴールに吸い込まれた。FWだから放てた距離のシュート。新居のゴールはどれも素晴らしい。ゴールもさるものながら、ジェフに来てから身につけた守備も周囲との連携も向上し、選手としてのスケールを間違いなく1つ上げたように思う。この調子で結果を残していけば代表への道もそう遠くはないだろう。

P9304174
P9304175

その後の試合の展開は水野のPKが決まるまでは、完全にジェフが試合を圧倒し4連勝中の勢いを象徴する展開を披露したが、その後審判の笛がFC東京に傾くにつれ、空中戦を主体としたフィジカルでの競り合いが中心の展開となり、結果2失点へと繋がった。
こういうケースの場合、ボールの出しどころを潰す動きが効果的なのだが、青木が投入されるまではサポーターは非常に苦しい時間帯を過ごしたように思う。

P9304171
P9304151

それにしても自動降格圏にいないと、これほどまでに選手が頼もしく見えるのか。特に中島は攻守に鋭いプレーを見せてかなりカッコよかった。まあ下村を始めとして「とまどい」が消えたのが1番の理由だと思うけど。あと、水野の縦へのロングボールは高精度でかなり効果的に効いていた。縦への突破は影を潜めているけど、ああいうプレーはプレーの幅が広がってものすごくいいと思う。

「フットボールとファイトボール」犬の生活

【J1:第26節】大宮 vs 千葉

9月22日(土) 2007 J1リーグ戦 第26節
大宮 0 – 1 千葉 (15:01/駒場/8,449人)
得点者:’32 斎藤大輔(千葉)

SN370056

もうすぐ10月を迎えようというのに気温は32度。そうなってしまうとペース配分を考えた低調な試合にならざる得ないことは分かっていても、少し退屈な気分になってしまうのは致し方ないものか。
ともあれ今日の試合は、勝ち点さえ持ち帰れば何でもあり、だと思っていたので、その点では最高の結果を収めた選手達に敬意を表したい。

試合はやはり執拗なマンマークでデニス・マルケスを一発退場に追い込んだ水本をたたえるべきだろう。前半のデニス・マルケスとのマッチアップはもちろんのこと、後半完全にリベロとなった水本の最終ラインから飛び出して中盤で相手をつぶす働きは、水本の確かな成長を示すものだったように思う。
一方攻撃陣は、ロングボールを多用してらしくない攻撃を展開し、新居はトミダイに巧く抑えられ、特に水野はボールを持ちすぎるなど今後が少し心配になった。ただし、下村をはじめとして中盤で相手をつぶす動きがしっかりとこなせたことは大きかったと思う。全体的に言えることだが、ここに来てチーム戦術がようやく浸透し、前半戦毎試合スタンドまで届いていた選手達の「とまどい」が消えていったことが好調な成績の理由なのかもしれない。

中断前まではあれだけ恐れていた降格から今は足先だけハマッている気分で、非常に気分が楽なのがうれしい。アマル監督も言うように前半戦、そして負けた・引き分けた試合の方がずいぶんと内容がいい試合があったにもかかわらず、このような低調な試合でも勝ててしまうとは、サッカーは怖いし難しいし、運というのはすごいものだ、と改めて考えさせられた。

最後に、やっぱり決勝点を決め、守備でも要所要所を押さえ、試合終了後はゴール裏に行こうとした選手を引きとめ、バックスタンドのサポーターにもあいさつに向かわせた大さんは、シーズン前にあんなことがあったにも関わらず、これだけクラブに貢献してくれて、サポーターを含めた全ての関係者は感謝しなければならないと思う。ありがとう。